愛しのiPhone“茶々丸”

先日取引業者さんと見積もり書を前に商談をしていた。
突然彼が黙ってしまい、それからすぐに胸ポケットからなにかを取り出してピコピコやり出した。
「○○さん、申し訳ありません。計算がちょっと違っています」
そう言った彼が私に見せたのは、まぎれもないiPhone、
そして大きく表示されている数字は、“計算機”のものだった。

「自分以外にこれを持っている人を見たのは初めてですよ」
そう言いながら私も、ズボンのポケットから「茶々丸」と名付けた愛機を彼に見せた。
 #iTunesにつないだとき“iPhone”と表示されるより“茶々丸”と表示される方が愛着がわくでしょ?

「うわー、○○さんもだったんですか。私、半年前に買ったばかりなんです。32GBの3GSです。○○さんは?」
「日本での発売初日」
そう答えたら彼は「参りました」と、大笑いした。


肝心の商談はそのあとしばらく棚上げになり、
お互いのおすすめアプリやビジネスとプライベートでの使いわけの仕方、どうやってiPhoneについての情報を入手しているかなどを教え合い、それから最後に笑いながらお互いの顔写真を取り合った。
 #iPhoneでは、写真と電話番号を合わせて登録しておくと、その相手から電話がかかってきたときに本体に大きくその写真と名前が表示される機能があります。

妙に感心したのは、二人が購入したアプリがまったくダブっていなかったこと。
同じ物をもっていて、「同じだね~」と手を取って喜び合うってことがなかった。

自宅にMac、外出時にはiPhone、音楽を聴くときはiPod。
同じ物を持っていても、使い方は人それぞれなのだ。
それはあたりまえのことだし、
そうであることのほうが自然なのだと今さらながら思う。

かわいらしい白のiBookを買った我が社の彼女は、
「Macって、なんにもソフトが入ってないんですね」と、ちょっと恨めしそうにぼやいていた。
最初からすべてのソフトが揃っていないことの自由さに、いつか気づいてくれるだろうか。

   gonbe
# by starforestspring | 2009-11-09 20:04 | 雑感 | Comments(2)

トヨタとF1

トヨタがF1からの撤退を表明した。

中嶋悟。セナ。マンセル。プロスト。ピケ。
F1が騒がれていた頃、出場するドライバーと所属チームはそらで言えたものだ。

隔世の感。
この言葉が今のF1にはぴったり。

思えば、セナの事故死が兆候ではなかったか。
かつてのセナとマンセルのようなバトルが見られなくなったことが兆候ではなかったか。
どんなに差をつけても、いきなりやってきてしまうペースカーの導入が兆候ではなかったか。

F1はもう胸騒ぐスポーツではなくなってしまった。

ホンダの撤退。
トヨタの撤退。
そして世界で騒がれるeco。
様々な要因があるにせよ、
なにより、見ていておもしろいスポーツでなくなってしまった以上、
F1に未来はなさそうだ。

残念だけれど。

   gonbe
# by starforestspring | 2009-11-08 22:41 | 雑感 | Comments(0)

秋深しとなりはなにをする人ぞ


最近、月がきれいだ。
夜の月と、朝の月。
いずれもきれいに空に浮かんでいる。

きれいな月をみると、嬉しくなる。
深い青色の空に、ぽっかり浮かぶ月。
その姿は凛として美しい。

光は冷たいのだけれど、見る者の心を穏やかにする。
その存在感。

月の明かりに照らされた道を歩く夜。
月に誘われてさまよう夜。
月の下で交わす約束。

“ポッカリ月が出ましたら、
“舟を浮べて出掛けませう。
“波はヒタヒタ打つでせう、
“風も少しはあるでせう。

中原中也の「湖上」
いちばん好きなのはこの詩で語られる月、
月の下で戸惑う二人の姿。

   gonbe
# by starforestspring | 2009-11-07 22:28 | 雑感 | Comments(0)

MATSUIの抱擁

ヤンキースがワールドチャンピオンになった。
勝利のあと、松井が多くの人と抱擁を繰り返していた。
人種を越え、アメリカの観客に「MVP」の大合唱をさせた松井。

今でも、日本には“外国人”に対する“好奇の視線”は存在する。
そういう日本に暮らしていると、
松井に抱擁を求めてくる人々たちの表情を見ると、
その人種ではなく、その実力に評価を求める国の懐の大きさを思い知らされる。

アメリカは好きではない。
だが、
嫌いなばかりでもない。

   gonbe
# by starforestspring | 2009-11-06 01:46 | 雑感 | Comments(0)

黙祷

黙祷
「無言で神や死者の霊に祈ること」

今日、とある集会で黙祷をした。
黙祷。
目をつぶりながら、何年ぶりかを考えていた。
思い出せもしない。
最後にこれをしたのは何年前だったのか。

黙祷。
この空気の重さ。
今日の黙祷中、誰も咳払いをせず、ただ沈黙だけが会場を覆っていた。

無言で神や死者の霊に祈ること。
亡くなってしまった人に、なにもいえずただ目を閉じ哀悼の気持ちを捧げた。

黙祷。
この静かな時間。
誰も妨げることの出来ない、妨げることに躊躇するこのひととき。
誰もが黙し、だれもが謙虚な気持ちになり、誰もが微動だにしない。

空気の重さ。
それを感じている間、幸せな気持ちに包まれた。
亡くなった方たちへの哀悼の意と、黙祷を捧げつつ沈黙を保つ人々への感謝の気持ちと。

   gonbe
# by starforestspring | 2009-11-05 21:32 | 雑感 | Comments(0)


川面を見つめて時の流れを知ったタベリストgonbe     よしなしごと残日録


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