カテゴリ:映画・ドラマ( 522 )

『ララランド』余話

ニョーボが見たいというので、『ララランド』をDISCASで借りた。私が映画館に観に行ったとき、彼女は仕事の都合がつかなくて、一緒にいけなかったのだ。

DVDが届き、休日にそれを観たと言うから、「で、どうやった?」と聞いてみた。

「高速道路のシーン・・」

「うんうん、みんなで踊り出すとこね、遠くに見えるのがハリウッド!」

「・・・車のボンネットって、へこまないものなの?」

「へ?」

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いやあ、さすが我がニョーボ、目のつけどころがシャープだわ。
思いもよらない指摘をされて、ツッコむこともボケることも出来ず、絶句してしまった私。関西人の血はすっかり薄まってしまったようだ。残念無念。

本人の前では控えたけれど、心の中で笑った笑った。
それでも、このコと結婚してよかった、そう思えた一瞬だった。



・・・・And that's the way it is

gonbe5515



by starforestspring | 2017-11-16 20:24 | 映画・ドラマ | Comments(0)

『ポテチ』

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濱田岳くん。
なかなか味わいのある俳優さんで私は好きなのだが、彼が出演する映画で、またひとついい作品を見つけた。

『ポテチ』
原作は伊坂幸太郎さん。監督は中村義洋さん。映画『フィッシュストーリー』と同じコンビ。

小説を原作として映画になった作品があると、「原作のほうがおもしろかった」「映画の主人公は、原作のイメージと違う」などという、原作と映画との比較論議がよく出てくるのだが、私は実に不毛な行為だと思っている。

そもそも小説は文字、映画は映像と、表現方法が違うのだから、二つを同じまな板の上に並べること自体おかしい。小説は小説としておもしろいかどうか、映画は映画としておもしろいかどうか、それだけの話でいいではないか。


で、この映画(DVD)は一昨日観た。
68分という、映画にしては驚くほど短い。あっという間に終わる。ご出演は濱田岳くん、木村文乃さん、大森南朋さんなど。なんというか、とてもユルい映画で。濱田くん演ずる今村クン、大森クン演ずる黒澤さん、いずれもしゃべり方に抑揚が少なく、しかものんびりしてるもんだから、聞いてるとぬるめのお風呂に入ってる気分。

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大きなしかけがあるわけでもなく、派手なアクションシーンがあるわけでもない。ただ淡々と進む物語の中に、ちょっとした伏線があり、小さな偶然によって巻き起こされる不思議な事件があり・・・。

うまく出来たお話だと思います。3時間も4時間もある長編を、じっくり鑑賞するのもいいですけれど、こういう“短編”で、なるほど・・とうなずいてみるのも悪くはありません。とにかく大げさな話ではないので、お気楽に。チョイ役で松岡茉優さんがご出演だったのですが、最初のご登場シーンですぐに彼女だと気づかなかった私を、誰も責めはしないと思う。

唯一ツッコミを入れるとしたら、球場での試合の様子。あれでプロ野球の試合というのはあまりにショボすぎでしょう。いくら地方球団と言っても。。
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映画観終わってから、Amazonとかのレビューを読んでたら、通行人役で竹内結子さんが出てたらしい。こいつを見逃してしまったので、もう一度借りて確認しようかと、思案中。


なお、小説は映画を観た翌日(つまり昨日)、会社の近くの図書館に走って借りてきて、家に帰ってから一気読み。(映画と同様、短編ですから)こちらもおもしろかったです。私は映画を観てから小説を読みましたのでそれほどだったのですが、映画を観る前に小説を読む人は、話の冒頭でコロッとだまされてしまい、「なんだよ、そういうことかよ!」と、だまされたことに笑ってしまうでしょう。

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短編を書くのは、長編を書くのと同じくらいむずかしいものだそうです。おつかれさまでした、伊坂選手。映画も、小説も観てよかった、読んでよかったと思える作品でありました。



♪手ひらけばそこに 五本の指があり
♪ふりかえればそこに まっすぐに影ふたつ
♪一年たち二年たち かわらずもろもろの上に

   中山ラビ 「祈り」 より抜粋



・・・・And that's the way it is.


gonbe5515


by starforestspring | 2017-11-11 16:54 | 映画・ドラマ | Comments(0)

番宣 11月6日午後9時BSプレミアム

ベイスターズ、負けました。
全然悔しくないのは、やはりセリーグ3位、CSで勝ち上がってしまって、ほんとかよ?の日本シリーズを戦ったからでしょう。日本シリーズはやはり、セリーグとパリーグの1位同士の争いってことに戻したらどうかと思うのですが、いかがなものでしょう?

「gonbeが応援したチームは負ける」というジンクスが、今回も生きてしまったワールドシリーズと日本シリーズでございました。これだけ当たると清々しい気分です。

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今朝の新聞で見つけたのですが、明日夜9:00から、BSプレミアムで『ショーシャンクの空に』が放映されます。始まってからしばらくは心がふさぐ展開なのですが、刑務所に入り、看守の税金対策にアドバイスをし、褒美としてビールを手に入れるあたりから、俄然面白くなっていきます。

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私の記憶もおぼろげなのですが、この映画の中で使われるオペラ『フィガロの結婚』の中の『手紙の二重唱』を聞いたのが、その後オペラに興味を持つようになったきっかけだったかと記憶しています。


終盤の盛り上がり、種明かし、レッドの苦悩、そして再会と笑顔。
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私はこれまでいろんな映画を観てきましたが、この映画のように、観終わったあと心が洗われるような気分になった作品はそれほど多くはありません。大勢の方がご覧になった映画だと思いますが、もしまだ未見の方がおられましたら、「是非」とお勧めしておきます。


・・・・And that's the way it is.


gonbe5515




by starforestspring | 2017-11-05 17:45 | 映画・ドラマ | Comments(0)

『君の名は。』

放送時刻になると銭湯が空になったという伝説のラジオドラマ、『君の名は』ではないほうのアニメ『君の名は。』を見ました。ラジオドラマ『君の名は』も映画『君の名は』も私が生まれる前のものですので、実際に聞いたことも見たこともございません。ただ、伝説としては何度も耳にしてますので、このタイトルを見聞きするとどうしてもそっちのイメージで変換してしまう。新海監督に、このへんの懸念はおありじゃなかったのでしょうか。あまりに昔のことですので、影響は少ないだろうということなのでしょう。どっこいここに生きてますぜ。

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さて、アニメ『君の名は。』

#以下に書く内容は、おもいっきりネタバレを含んでいます。#

まず、
左右に縦の棒を適当な長さで書きます。左側が瀧、右側が三葉です。瀧の線の適当なところを“現在”と決めて点を打ち、そこから少し下のあたりにも点をうちます。これが“3年前”。右側の三葉の線にも、同じ位置で“3年前”を打ちます。瀧の“現在”と三葉の“3年前”を線で結ぶと斜めになります。これが映画のストーリーに沿った瀧と三葉のお互いの心が入れ替わった関係となります。

で、三葉が瀧に会いに東京に行ったのは、二人の“3年前”を結んだ水平の線の時です。(映画で描かれたとおり、この時点で瀧は三葉のことを知りません)現在の点から少し上のところにも点を打ちます。ここは瀧が就職活動に精を出し、先輩と再会する“現在”から5年後です。これでとりあえず、時間軸を視覚的に確認することが出来ます。
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三葉と心が入れ替わるようになった瀧の現在、瀧は三葉の町を探しに先輩と司と一緒に出かけます。そして探していた町が糸守町という名前であることを知ります。同時にその町で3年前、隕石の落下によって、500人の町民が亡くなっていたことを知ります。隕石落下後の糸守町の様子や、当時の新聞などが残されているのですからそれは“歴史上の事実”であるわけです。その亡くなった方々のリストの中に、三葉はもちろん、テッシーやさやか、四葉や一葉ばあちゃんの名前も確認できました。

三葉は3年前、隕石の落下によって糸守町で死んでいた。
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・・・ここまでは私も理解できました。


さて、隕石の落下を知った現代の瀧は、隕石落下直前の三葉と心が入れ替わります。そこで、瀧(体は三葉)は、隕石が落ちてくる祭りの日に、テッシーとさやかを巻き込んで町を救うために行動を起こす。当日、ことは上手く運ぶように見えましたが、途中で町長を始め、大人たちに計画が露見してしまう。

私の頭が追いつかなくなったのはここからです。その時に三葉(中身は瀧)の説得に耳を貸さなかったはずの町長(父)が、その後の新聞で町の人々を救った英雄になっている。それからさらに5年後(隕石が落下した時から8年後)瀧と三葉は東京で再会する。。。8年前に死んだはずの三葉、テッシー、さやかが東京で生きている。ということは、時間は戻り、ねじれ、未来が変わったということ。


心が入れ替わるという設定はこれまでいくつかの映画や物語で語られてきたものなので、そこに違和感はありません。慣れているとさえ言えます。現代と3年前との時間が交わるということについても、一葉ばあちゃんが組紐にこと寄せて“ねじれ、交わり、戻り”などと、丁寧に説明セリフを喋ってくれてますので、これも素直受け入れることが出来ます。


私が不思議に思うのはふたつ。未来を知った人が、過去の歴史をいじることで、未来を替えてしまっていいんですか?それから隕石落下の祭りの夜、町長は三葉(中身は瀧)の言葉に耳を貸さず、みんなを高校に避難させようとするテッシーやさやか、三葉の行動を阻止していたはず。それなのに、どうして町民を救った英雄になってしまうのか。映画では描ききってない部分があるとしか思えません。

だからといって、原作を読もうという気持ちにはなれないのですねこれが。それほどこのアニメは私の心を打たなかった。ファンの方も多いでしょうし、そういう方々からの非難を承知で申し上げますが、挿入されてる曲の歌詞もメロディーも声も薄っぺらでしたし。>中学生の作文”
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調べてみると、この作品は10代から20代前半をターゲットにして作られたそうで、私みたいなオッサンが受け入れにくいのもある意味当然なのではないかと思います。逆にこれを自然に受けいれることが出来てしまったら、「おまえ大丈夫かとおでこに手を当て」られ、オッサンとしての立ち位置が揺らいでしまいかねません。

だから、これでいいんです。

未見の方は是非どうぞ。


・・・・And that's the way it is.

gonbe5515




by starforestspring | 2017-11-02 18:41 | 映画・ドラマ | Comments(0)

キースのばか

北村屋が舞台になってから、面白い面白くないは別にして、朝のBGMとしての役割をそれなりに果たしてきた『わろてんか』

最近の朝ドラには出てこなかった“気にくわないヤツ”の登場にめずらしいなあと思っておりました。いい人ばかりのドラマなら、番頭さんは「お店を守るためにここはこれこれこういう方法で米を売っていきまひょ」とか言ってたと思うし、千吉は「ボン、番頭はんがおらんでも、私らお店のために精いっぱいやらせてもらいます」とか言って、藤吉とてんを感動させてたに違いない。

まあそれはいいです。沈みかけてる船から鼠は逃げてくもんです。

しかし、沈みかけてる船の底に、笑いながら穴を空けるようなヤツは許せん。キースよ、電髪の機械を籐吉に勧めるのは良しとしよう。しかし、調子に乗って「家と土地を担保に」と言うのは、さすがに駄目だろう。家も土地もあんたのものじゃない。ごりょんさんや籐吉のものなので、あんたが気安く口に出来る代物ではないだろう。

当初私は、このキースという人を、籐吉のまわりにいて、籐吉を励ましたり叱ったり、調子にのってイタズラをしたりする愛すべきキャラと思い込んでましたが、大はずれでした。主人公てんと籐吉に災いをもたらす疫病神。しかも自分が悪いことをしてるという自覚が全然ない。人生はおもしろおかしく生きたモンの勝ちという、無責任なお調子キャラとしか思えません。籐吉の家と土地を担保にして電髪の機械を買うお金を作らせ、それで儲かったら自分も分け前にあずかろうって魂胆でございましょ?上手くいかなかったら自分も一緒にお金を返そうなんて発想もさらさらないんでしょ?

NHKはついに、あかちゃんからお年寄りにまでまんべんなく愛されるドラマ作りから、偏屈なおやじを怒らせるドラマ作りにシフトしたのでしょうか?とにかく、あのシーンで私はこのBGMに嫌悪感を感じてしまいました。ああいう無責任なことをなんの考えも裏付けも計画もなく“他人に”持ち出すヤツは許せません。

キースはバカです。

それに乗せられる籐吉もどうかと思う。類は友を呼ぶって言葉を地でいってるドラマと言えましょう。さして魅力も感じないヒロインてんですが、こういうのに囲まれてるとなんだかかわいそうになってきました。

なお、本日のタイトルは、かのトルストイの名作をもじったものと解釈された方が多いと思いますが、善良なイワンとキースを並べたら叱られてしまいます。いろいろ困ったこともやるけど憎めない人のことはアホと評されますが、どうしようもない、どうにもならない、自分で自分のへそ嚙んで死んでまえ!なヤツのことをバカという。それにならっただけのことです。あしからず。


・・・・And that's the way it is


gonbe5515



by starforestspring | 2017-10-31 16:42 | 映画・ドラマ | Comments(0)

小説『春との旅』読了

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小説『春との旅』、ページ数は256あるんだけれど、行間が広く、文字も大きいので夕方から夜にかけてで一気に読めた。

予想どおり、忠男と春の旅が始まる以前のこと、旅が終わったあとのことが詳細に綴られていた。鰯の群来(くき)の再来を待ち、50年間来る日も来る日も海を見続けた男とその家族。男を知る人たち。男の家族に関わっていく人たちについての長い年月の物語。

宮城県気仙沼市鹿折唐桑での忠男が生まれ育った家族の歴史。北海道に渡ったあとの忠男と一子と母との暮らし。はるの母である一子と父の真一との恋。忠男が亡くなったあとの春と圭との恋。それぞれの背景を知ったことで、映画の解釈がさらに広く深くなる気がする。



この小説は映画の前に書き終えられているはず。この内容から、映画の脚本を起こすとき、忠男と春の旅“だけ”に絞った小林監督の決断は実に慧眼だと思う。

映画では映像としてほとんど、または全く登場しない忠男の両親、忠男の妻、一子、真一。しかし旅の途中の忠男と兄妹とのやりとりやラスト近くの春の独白で、彼らの姿が映像となって観る者の脳裏にくっきり結ばれる。

・・・これが“行間”のすばらしさですよ。
“だけ”に絞ったからこそ見えてくる映像ですよ。
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無収入の忠男をかかえて、はるがどんな毎日を送っていたのかを知ったおかげで、私が映画で疑問に思ったことについての答も得ることができた。


「忠男とはるの旅の行程」
日本地図を片手に読み進め、地名、駅名が出てくるたびに場所を確認しました。かなりの距離です。「最低でも6日間は、旅をしている。」と、私は書いてますが、6日どころじゃないですね。増毛駅から鹿折唐桑駅までだけをとっても、地図で見たらびっくりします。(17時間かかるそうです)こんな長い道のりは、忠男にとっても苦行でしたでしょうし、はるにとっても苦労の多いことだったでしょう。地図を見てこそわかることって、ありますね。

忠男はどうしてあんなにわがままで甘えたな性格なのか。
鰯を待ち続けて50年。忠男は鰯を待つこと以外なにもしていない。収入もなし。最初は奥さんに、奥さん亡きあと一子に、一子も亡くなったあとははるに、養ってもらっていたのだ。わがままで甘えん坊になるのも必然。茂子姉さんの『あんたかどれたけ周りを傷つけてきたのか』というセリフの意味が、これを知ってようやく実感を伴います。

「はるの服(スカート、ソックス、セーター)がずっと同じなのはなぜ?」
あのリュックの中に服は入ってなかったようです。そもそも中井家の現金収入は小学校の臨時職員であるはるの給料だけ。はるは着替えに持っていけるような服を持っていなかったのだ。

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はるの歩き方
一子やはるが送ってきた暮らしは、私にはとても信じられないものです。その信じられない暮らしのメタファーのような意味で、あの歩き方があるような気がします。はるは、世間一般の19才とは、全然違うところにいた。あんな歩き方になるのも、あんな箸の持ち方になるのも、はるが送っている日々の暮らしの発露なのだと考えたとき、心にストンと落ちるのです。


フェリーで食べるのをためらったおにぎりとカップ麺について残念ながらわからずじまいでした。映画をご覧になってるかた、これからご覧になる方で、このシーンの解釈をお持ちの方は是非ご披露いただきたいものです。


とまあ、長々と書いてきました。退屈された方もおられたでしょう。おつきあい下さり、ありがとうございました。とりあえず、今日でこの映画のことについて語るのはおしまいにします。書き終えた今、悔いがあるのは、DVDを3回観て、4回目はさすがにないかな・・と思ってDISCASに返却してしまったこと。小説を読み終わったらまた観たくなったんですよね。

困ったもんです。


・・・・And that's the way it is.

gonbe5515




by starforestspring | 2017-10-27 16:30 | 映画・ドラマ | Comments(0)

『春との旅』おまけ

気づかなかった誤字や意味の通らない表現を見つけるために、自分の記事を読み返すことを私はよくやる、

例に漏れず昨日一昨日の『春との旅』を読み返して思うことは・・・大絶賛ですな。

私自身はこの映画にすっかり惚れてしまって、実は今日の記事をアップしたあと、もう一回観ようと思っているところなのだけど・・・。

私の記事を読んで、『春との旅』を借りる、もしくは購入され、観たはいいけど「なんやねんこれ。あほらしもない」などとガッカリされたとしたら大変申し訳ないことです。

どこに惹かれたんだろう?と、つらつら考えてみました。関西の話ではない。好きな女優さんがたくさん出てくるわけでもない。私のフェチを満たしてくれる映像が出てくるわけでもない(見えたのは肩甲骨まで)

それでも「素敵な映画」と言ってしまえるのは、一にも二にも、映像でしょう。俳優さん女優さんの演技ももちろん。間ももちろん。風景ももちろん。なによりこの映画の映像には行間がありましたよ。映像に内包されてる物語が見えましたよ。

今日も今日とて前から気になってた『UDON』というDVDを観ました。いや、悪くなかったです。讃岐のうどん、好きですし。「人口100万人の香川県にあるうどん屋は900軒。人口1250万の東京にあるマクドナルドは500軒」という比較に妙に説得力があり、讃岐うどんの底力に思わず「へぇ~」とうなずいてしまいました。あと一口にうどんって言っても、私の知らない食べ方があるんだと、興味深く勉強させてもらえたし。観終わった時にちょうどニョーボが帰ってきましたので、今夜の夕食は釜揚げうどんにしてももらいました。

ですが、もういっぺん観ようという気にはならないのですね。おもしろかったですよ。おもしろかったですけど、おもしろかっただけです。

さっき、図書館からメールがきました。
昨日予約した『春との旅』の小説が、準備できたそうです。明日開館早々、あるいて5分のところにある図書館に行って借りてきます。楽しみだなあ。


・・・・And that's the way it is

gonbe5515


小西さん、可愛かったな。でもうどんを打つときには長い髪はまとめなきゃいけないと思う>UDON



by starforestspring | 2017-10-25 21:08 | 映画・ドラマ | Comments(0)

『春との旅』2

昨夜あれからもう一度『春との旅』を観ました。
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この映画にはセリフのない、“間がたくさんあります。画面には無言の出演者だけが映ってる。なにも喋ってないのだけど、その時に見せるしぐさ、表情がたまりません。監督さんが細かい演技指導をされたのでしょう。そしてその指導に、俳優女優さんが見事に応えた結果が、あの“画”なのでしょう。


いやあ、いい映画を観た。


とはいえ、気になるところも結構あるのです。


1.忠男はどうしてあんなにわがままで甘えたな性格なのか。はるはどうしてそういう祖父と一緒にいたがるのか。

2.はるの歩き方。
なぜ、あんながに股?いや、がに股が悪い訳ではなく、私の知ってるああいう歩きかたをする人は、脚の太ももから足首にかけてがカーブを描くO脚になってました。それが理由ではるのような歩き方だったのですが、はるの脚はそんなふうになってないのに、あの歩き方をさせるのは不自然。あえてそうさせる理由はなに?

3.はるの服。
2回目を見た時に途中まで数えてみたのだが、民宿やホテルに泊まった時、ベンチで寝たとき、映像では映されなかったけど、夜から朝につながる時間が映像として提示されたときを含めると、最低でも6日間は、旅をしている。

なのに、はるの服(スカート、ソックス、セーター)がずっと同じなのはなぜ?19才の女のコが着たきりすずめのままでいるのなんて考えられない。まして大きなリュックを背負っているのだ。そのリュックの中に入ってるのが服じゃなければいったいなんなのだ?着替えを持たずに出かける19才はいないと思うぞ。
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4.伸子さん。忠男とはるに近づいていって、はると挨拶を交わしたあと、「こちらの耳が聴こえないんです。」と立ち位置を変えられましたね。そして「もう一度お願いします」とはるに頼みましたね。伸子さん、耳が聴こえない人は、人と会ったその瞬間、聞こえる方の耳が相手に向くように、立ち位置を決める習性が身についてるものなんですよ。もうひとつ言うなら、聴こえない人は、聴こえる人より、少し大きな声でしゃべってしまうもんです。それにあなた、忠男さんとふたりきりで話をしてるとき、聴こえないほうの耳を忠男さんに向けてたじゃないですか。

惜しいなあ・・実に惜しい。そこのところを徹底してくれてたら、私はもっともっとこの映画に感心して、惚れ込んでいましたよ。聴こえる人はなんの違和感もなく見過ごすシーンでしょうが、聴こえない人はこういうとこ、見逃しませんからね。難聴者の方からアドバイスをもらったほうがよかったのに>小林監督


5.そば屋。
閉店時間が来たのなら、のれんを片付けるのはいい。でも忠男とはる、ふたりの客がいてそばを食べてるなら、客商売である以上電気は落とさないでしょう?嫌がらせですか?そのわりに延々と続く二人の会話は放置でしたよね。もうひとつ。二人は蕎麦を食べながら語りあってるのだけど、忠男が食べてる盛りそば、いったいどれだけの量があるんでしょう!そばを箸でとった回数と口に運んだ量から推測すると、特盛りくらいですか?

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6.北海道に戻ったときのフェリーの中、忠男はおにぎりを、はるはカップ麺を、食べるのをためらいました。前後のシーンとはなんのつながりもなく、ただそれだけのシーンでした。これの意味するところは?


この映画、小説としても発表されてますので、小説を読んだら、これらの「?」が解けるかもしれません。・・・・ということで、先ほど図書館に予約を入れました。図書館のネット予約は便利だなあ。

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わからないところだったり、それはないだろうだったりするところはたくさんあるのですが、それでもなお、この映画はよかったと私は申し上げたい。ワンシーンワンカットも見応えのあるものでした。長回しに耐える俳優さん、女優さんを選んだこととはもちろん、監督の演技指導の賜物でしょう。多くの出演者がアップで撮られていて、それぞれに魅力的でした。中でもはる(徳永えりさん)のアップはよかった。特に初日の夜の民宿の風呂上がりと、最後のそば屋のシーンが。

繰り返し観たシーンがいくつもある。特に、父親に会いに行き、2人きりになった時の会話。蕎麦を食べながらの忠男とのふたり語りは秀逸だった。「映画になった」シーンを観られたことに、心からお礼を言いたい。

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2回目に観た時、ラストシーン近くで、メーテルリンクの青い鳥をふと思い出した。忠男は、この旅で、自分の幸せを見つけることが出来たのだ。はるは・・・これからどうするんだろう。あの掘っ立て小屋のようなボロい家で、役場か水産工場か、果樹園かで仕事をみつけ、一人で暮らしていくんだろうか。それとも茂子さんのところへ?父のところへ?


観終わったあと、自分でいろいろ勝手な想像をふくらませて時間を過ごせる。そのことも、いい映画と評することが出来る理由のひとつだろう。

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納得のいかない部分を補って余りある魅力にあふれた、本当に素敵な映画でありました。


私は嬉しい。


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gonbe5515








by starforestspring | 2017-10-24 18:17 | 映画・ドラマ | Comments(2)

『春との旅』

例えば、「パリに行きたい」「ニューヨークに行きたい」「シリアに行きたい」そう遠い目をして夢見心地に語る人を前にしたとき、「日本だって全部知ってるわけじゃないんだろ?国内にもいいところがあるぜ?」と言う人がいる。行ってみたい気持ちがあるんだから本人の好きなように行かせてやれば?と思うと同時に、ごもっともだよなあとも思う。

う~ん、前ふりとしてのこの文章はどうなんだか、よくわからん。

さっき、素晴らしい映画を観た。
ありきたりの表現で申し訳ないけれど、シーンのひとつひとつに目が釘付けになり、身を乗り出し、タメ息をつき、心打たれ、終わったあとの余韻が快感だった。


ご存知でしたら申し訳ない。私は今日初めて知りました。
『春との旅』2010年公開作 脚本・監督小林政広
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キャスト<出演順> ←エンドクレジットがこうなってた。

仲代達矢
徳永えり
大滝秀治
菅井きん
小林薫
田中裕子
淡島千景
柄本明
美保純
戸田菜穂
香川照之


お気づきでしょうか?当時はまだ新人扱いだった徳永えりさんを除けば、芸達者な方ばかりが集まっておられます。祖父忠男(仲代達矢さん)と孫はる(徳永えりさん)が、親戚(祖父の兄妹)のところを順に訪ねていくロードムービー。(と、Amazonなんかでは紹介されてる)

海のすぐそばにへばりつくように建ってる掘っ立て小屋のような家が遠景から映し出される。その戸口からいきなり老人が飛び出して来る。映画はそこから始まる。それから12分間、ろくにセリフもなく、老人と、老人の後ろをがに股で追いかける若い女性の二人だけしか画面に出てこない。「なんだ?いったいなにがあったんだ?」観ているものには状況がつかめず、画面から目を離すわけにはいかない。

『映画・ドラマ』のカテゴリーで常々申し上げているとおり、私はセリフで語られるより、“映像で語ってくれる映画が好きなのです。そんな私にこの12分は、たまらない導入部でした。この12分を観ただけで、私はこの映画が好きになったし、残りの時間、いっときたりとも画面から目を離すまい、電話がなっても出るまいと心に決めたのでした。

映画はこの“祖父が家を飛び出す”ところから始まるのです。家を飛び出す理由は、このあと二人が訪ねていく先々で少しずつわかっていきます。家を飛び出す前には様々な事情があったのに、その事情をすっとばして映画を始め、あとからその“事情”を提示していく。実に上手い脚本だなあと、感心しました。手法としては珍しくないのでしょうけれど、導入部の12分でクエスチョンマークが頭の上を飛び交った私には、その“事情”が明らかになっていくたびに、祖父に感情移入してしまい、はるに感情移入してしまい、祖父の兄妹にもまた、感情移入してしまうのです。

書きたいことは山ほどあるのですが、それを書いてしまうとこの記事にダマされ興味を持って下さり、DVDをレンタルしてご覧になる方の鑑賞の妨げになるに違いないのです。でもでも、どうかしてこの気持ちを伝えたい。

これもまた、何度か書いてきたことですが、小説を読むときには行間を読めと教わりました。昔々は「月が・・きれいですね」ということが、相手への恋心の告白だったそうです。ちょっと昔でも“僕は君を・・と言いかけたとき、街のあかりが消えました”という歌詞で、高台で寄り添っている男女の姿と、そこからあとの二人の展開を予想できたもんです。それがどうですか近頃の歌は。“好き”とか“ずっと一緒にいたい”とか“あなただけ”というようなそのものずばりな、なんのひねりもない、中学生の作文(なつかしいですね、『あやしい彼女』)のような歌詞ばかりじゃないですか。

それがイマドキのことならオッサンはなにも言えませんが、言葉に隠されたり含まれたりする、男女の機微とか、祈りとか、そういうものを読み解く楽しみっていうのを知らずに大人になるのって、寂しくないですか?
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この映画にはそれがあります(キッパリ!)
仲代さんの演技、徳永さんの涙、大滝さんの言葉の強さ、柄本さんの怒り、香川さんのためらい・・それら目に見えるものの向こうにある、悔しさとか、優しさとか、情けとか、慈愛とか、後悔とか、願いとか・・が見えたとき、この作品は名作として心に残るのです。

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『春との旅』
日本映画の中にはまだまだ知らない名作がたくさんあるんだと恥じ入った一本。

是非是非。

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今からもういっぺん、観ることにします。
そして、観てて気になったことのいくつかは、次回に。


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gonbe5515




by starforestspring | 2017-10-23 18:23 | 映画・ドラマ | Comments(0)

「 あなたはこれまで何かにたちむかったことがあるの?」2

自分でも不思議なくらい、昨日の『フィッシュストーリー』には感動してしまった。

そもそも私は、雅史(濱田岳)が運転手の扱いで参加した合コンでの女子大生晴子さん(岩井堂聖子)のセリフを聞き流していたんですね。彼女、この映画のとても大切な部分に関わることを、しゃべっているのだ。

「運命の人に出会う」
「あなたはこれまで何かにたちむかったことがあるの?」
「地球を救う重要な役割を担うことになる」

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過去にこの映画を観たなかで、このセリフが聞こえなかったのだろと思う。(この映画には字幕設定がない)昨日はヘッドホンで大きめの音量で聞いていたのでこれが聞こえたわけだ。本当に、これに気づいてるのと気づいてないのとでは、雅史がこのあとに取る行為に対する見方が変わってしまうじゃないか。

このセリフに気づいてなかったのに面白かった映画が、聞いたからさらに面白くなったということだろう>昨日の感動。

出版社で返品の山となる一冊の本、それが人から人に渡り、パンクバンドの曲になり、その曲を録音したテープが大学生の車の中で再生され・・・(中略)・・・天才頭脳が世界を救うことになるのだから、本当に人と人とをつなぐ輪っかってすごい。なにかひとつが欠けていたら、世界は滅亡していたのだから。


よく出来たお話です。
ほんとうにこれは、脚本の勝利です。暗めの画面、真上からの撮影、煙草の煙、5人の正義の味方・・その他もろもろ、映画の楽しさをふんだんに味わえるものにあふれているのです。

こういうのを観ると、映画ってすごいと、改めて思う。


ご覧になってない方は是非。


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by starforestspring | 2017-10-21 19:31 | 映画・ドラマ | Comments(0)


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