カテゴリ:美術( 8 )

秋も深まり最近の月の出は19時前。ここ数日、昇ったばかりの月がとても大きく、丸く、そしてきれいだ。月が昇ってくるのは、立山連峰のむこうがわから。山のシルエットとオレンジ色の月との対比が実に見事。余計な理屈抜きで、ただただ単純に、すごいなあと見とれてしまう。

こういうのを月も地球も、お互いを知らずに何十億年と続けてきたのだろう。地球で多くの生物が生まれ、そして死んでいくのをも知ってか知らずか。

熊谷守一さんという絵描きさんがおられた。我が家の書棚に「熊谷守一 画文集ひとりたのしむ」気ままに絵のみち 熊谷守一」がある。絵と、書と、言葉とが紹介されている。


「心が毛羽立ってるなあと思った時」に開くと、毛羽立ちが消えていくような気がする本だ。私には、この方の描かれた絵がことのほか心に沁みる。

熊谷守一さんは、庭に大きな穴を掘り、その底に座って昆虫や猫や花などを描いておられたそうだ。その穴が宇宙だった・・と本では紹介されている。

天体をいただくのも宇宙。海の中も宇宙。ミクロの世界も宇宙。穴の底も宇宙。
心に宇宙を持てたなら、人はそれまでとはちがう人になれるのではなかろうか。

もうしばらくしたら、また月が昇る。
昨日と同じ。一昨日とも同じ。10年前も100年前も。

明日もきっと昇る。
地球の上でなにが起こっても。
月は黙って、静かに静かに昇ってくるのだ。


・・・・And that's the way it is.

gonbe5515



by starforestspring | 2017-11-07 18:10 | 美術 | Comments(0)

へのへのもへじ

子供のころ、公園の砂場や学校のグラウンドによく「へのへのもへじ」を描いた。ものの本によると江戸時代にこの画が見られるそうなのだけど、誰が考案したのかはわからないようだ。誰の考案によるものだかは知らないが、これを考え出した人の発想には恐れ入る。

私には絵心がない。
いきなり断言してしまうのもどうかと思うが、客観的に己を観察してみたところ、この判断には間違いはなさそうだ。そして、そのことに一番がっかりしてるのは私自身。

フェルメール、ミュシャ、広重、北斎、ラファエロ、ドラクロア、ミケランジェロ・・彼らの作品の素晴らしさを、改めて語るに及ばず。この世に天才というものがあるのなら、それは画家に限るのではないか、私はそう信じて疑わない。科学的な発明、数学の発見、政治的な偉業、音楽における作品、スポーツの記録。そういう分野での偉業に対してはもちろん賞賛を惜しまない。が、申し訳ない、私にとって、絵と映画においての天才は、彼らに勝る。

私は昔、雲の絵を描くことに夢中になったことがある。
私は昔、女性の絵を描くのに夢中になったことがある。
私は昔、山の四季を描くのに夢中になったことがある。

が、どれもこれも上手くは描けなかった。こんなふうに描けるはず・・と頭の中に描いた絵と、画用紙に現れた絵とは似ても似つかぬものだった。

絵心がない。
絵を上手く描けない。
そのことは私をがっかりさせたし、欠点とも思えた。

絵を上手に描けること。それはピアノを弾けることや上手に歌を歌えることより以上に、私が憧れる才能だ。


しかしまて、才能なきが故に、天才の絵を楽しめるとも言えるのではないか。描く立場と鑑賞する立場と。どちらがより気楽かと言えば、それはもちろん鑑賞する立場。してみると、私は自分の才能のなさに感謝しなければいけないのかもしれない。


・・・などとどんなに屁理屈を並べてみても、絵を上手に描く人への尊敬と憧れは消えることはない。

本当に、すごいわ。参りました。お見事。


・・・・And that's the way it is.

gonbe5515




by starforestspring | 2017-10-12 21:52 | 美術 | Comments(0)

ハプスブルグ展

ハプスブルグ展が東京で開催されている。
HPはこちら
12月まで東京、1月から京都でも開催予定。

東京で開催される前にこのハプスブルグ展の記事を見つけた。
「これはぜひいかねば!」と日程を頭にいれていたのだが、
なにを勘違いしたのか、京都は11月から・・・と思い込んでいた。
昨日、ニョーボや娘たちに
「11月の後半か12月の頭にみんなで京都に行って
ハプスブルグ展を見に行くから会社と学校を休むように」
というお触れをだしたところ、本人たちは大喜び。
さっそく日程を決めようという段になって、先のHPで確認したところ、京都は1月から。。と。
ぬか喜びをさせてしまって申し訳なく思っている。

土曜日日曜日に休みではない仕事をしている親を持つ子供たちが、
平日に親と一緒に出かけるために学校を休む・・ということに対して、ここの小学校は寛容です。
地域の役員をしているニョーボに言わせると「奨励している」とか。
今時は「1年間皆勤」とか「6年間無遅刻無欠席」とか、
そういうところに価値観を見いだすって事はなくなったのだろうか。
先日も娘の友人が平日に休みをとってディズニーランドに行ってきたのだが
それが二泊三日というもので、娘の友人は三日間連続で学校を休んだ。
私もこのハプスブルグ展のように、「これは!」というときには学校を休ませてでも連れ出そうと思うことがあるが、
さすがに三日間休ませるということには躊躇する。というか、出来ない。
そんなに休むなら、春・夏・冬の休みに行くべきだろう。

話戻ってハプスブルグ展。
何百年の時を隔てて目の前にある絵画。
千二百年の都に生まれ、幼い頃から神社仏閣、碑に囲まれて暮らしたせいか、
“時を隔てる”ということに、無条件に感動してしまう。

奈良の正倉院展に、毎年必ず出かける知人がいるが、彼も同じようなことをいっていた。
「宝物の前で動けなくなるんですよ」
そう、絵画や宝物、建築物や書に限らず、
何百年も前からそこに立っている樹でさえも、
今の私には想像も体験も出来ない時代や人とすれ違ってきたのだ。


京都国立博物館での展示は来年1月6日から。

   gonbe

私は元気です>さかちゃん
by starforestspring | 2009-11-14 08:50 | 美術 | Comments(1)

夢は美術館を駆け巡る

ウフィツィ
ルーブル
ヴァチカン

ヨーロッパに新婚旅行に出かける同僚に頼み込み、
各地の美術館の図録を買ってきてもらった。
宝物だったのだけど、どこかに消えてしまった。
いつ、なぜ、なくなったのかがわからない。
あれが残っていれば、どんなにか楽しいだろう。
ちょっと時間が空いた時、
パラパラをページをめくることで、こころは海を越えていけるはずだったのに。

齢を重ねて、杖で歩くようになったら、
ヨーロッパにでかけ、美術館巡りをしたいと思っている。
ひとつひとつの作品の前に立ち、
その作品が描かれた時代と空気を想像しながら、
画家と(おこがましいが)会話をしたいと思っている。

背の低い年老いた日本人が、杖をつきながら、
何も食べてないのに口をもぐもぐさせ、
ミケランジェロやラファエロの作品の前でたたずみ、
聞き取れない言葉でブツブツ喋っている・・・。

なかなか、おしゃれな光景ではありませんか?


   gonbe
by starforestspring | 2009-06-06 22:07 | 美術 | Comments(0)

表現の天才たち

美術・・・と一口に行っても、
絵画・彫刻・イラスト等々 様々に分類される。
とはいえ、最も馴染み深いのはやはり“絵画”

葛飾北斎
ルーベンス
ボッティチェリ
ミケランジェロ
フェルメール

好きな画家はたくさんいるが、
いずれにも共通するのは尊敬の念。
とにかくスゴイと思う。
絵という手段を使って、これだけのものを表現することが。

上にあげた人たちは、好んで画集とかを集めている画家なのだが、
彼らの絵をみて思う、絶対自分には描けない。
天才。
本当にそうだと思う。
神に選ばれた人たちといってもいいのではないだろうか。

何百年を経て、その作品が愛される。
絵画にとどまらず、あらゆる世界でそれが実現出来るということはスゴイと思う。
彼らの作品をいつまでも残していって欲しいものだ。
また、それらの作品を残すための努力を惜しまない社会であってもほしい。

   gonbe
by starforestspring | 2009-05-30 22:40 | 美術 | Comments(2)

だまし絵

だまし絵を取り上げた番組を先日見た。
若い頃の一時期、これにのめりこんだ時期があり
いろいろな本をあさっては、このたぐいの絵を探していたことを思い出した。

たぶん誰もが一度はみたことがあるはずなのが、エッシャーの作品。

エッシャーの不思議な世界

だまし絵で検索してると、こんなおもしろいブログも見つけた。
#タイトルもさることながら、このブログ作者がどんな人なのか大変興味がある#

知らなくても生きていける雑学がならぶブログ

たぶん最初に見ただまし絵は、花瓶と人の横顔が描かれてる物で、
花瓶を見ると横顔に気づかず、横顔を見ると花瓶に気づかないというものだった。
ものごとを一面からだけで見ると本質に気づかない・・・
その絵を見て、そんな哲学的な世界を感じたわけではもちろんない。
角度を変えると違う物がみえることがあるということが単純におもしろかった。

サービス精神旺盛な画家がたくさんいたためか、
あるいは、自分自身がみつけた“だまし”の技術を見せびらかしたい画家がいたためか、
それとも単純におもしろがってるだけなのか、
この“だまし絵”は、古今東西数多くの作品が残されている。
昔は図書館に出かけて、美術のコーナーを探し、さらにその中から“だまし絵”の本を探した物だが、
今やGoogleやYahoo!で簡単に検索できるので、探す手間はそれほどかからない。

浮き世の憂さにちょっと疲れてしまった時、
こんな絵を見て、クスッと笑ってみるのも悪くはない。
そう思う。

さあ、あなたもさがしてみよう!

   gonbe
by starforestspring | 2009-05-26 09:13 | 美術 | Comments(0)

熊谷守一記念館

読む本が列を作って順番待ちをしているので、
ここしばらく意識的に図書館には出かけなかったのだが、
ついに“禁断症状”がでてしまい、先日久々に行ってきた。
すると、やっぱり面白い本があるんだ。

蒼蝿

虫時雨

本当に、こういう本を全部手元に置いときたいものだ。

蒼蝿は、レビューに書かれているとうり、
熊谷守一さんの普段の会話から抜き出したもののようだ。
その言葉の中に、思わず笑ってしまうものあり、考え込んでしまうものあり。
でもたぶん、あまり深読みせず、言葉を言葉のままに受け止めて、
その時その時の気分で消化するというのが正しい(?)読みかたと思われる。

岐阜県の付知に、「熊谷守一記念館」があるらしい。
いつか出かけたいと思っている。

   gonbe
by starforestspring | 2008-09-13 17:21 | 美術 | Comments(0)

高校の頃から、ラファエロやダ・ヴィンチがとても好きだった。
宗教的な神々しさ、
近寄りがたいほどの精密さ、
絵の中に込められている物語に、憧れた。

最近、“とても”がとれてしまった。
なんというか・・・、
“触れ合えないもどかしさ”に、少し疲れたのかもしれない。

今、“とても好き”なのは、

熊谷守一さん、
味戸ケイ子さん。

お二人の絵には、心穏やかに寄り添うことが出来る。

何だか疲れた日には、>今日みたいに
お二人の絵を見るのがいいようだ。

   gonbe
熊谷守一さんの本のレビュー

味戸ケイ子さんの本のレビュー
by starforestspring | 2008-04-26 23:03 | 美術 | Comments(0)


タベリストgonbe     よしなしごとつづり


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