2017年 05月 14日 ( 1 )

『悪意』

b0137175_20095245.jpg
藤沢周平全集読破計画の合間に東野圭吾氏の『悪意』を読んだ。感心させられました。こういう手があったか!まだお読みでない方もおられるだろうから、あまり詳しく書くのは控えなければ・・。でも、東野さんの発想には参った。アマゾンでの評価は分かれてるが、私は楽しめた。今まで東野作品を結構読んでるが、その中でも上位に入れていい。

それにしても・・・「死人に口なし」っていうのは恐い。
自分が死んで、自分のあずかり知らないことを、自分がやったように思われる。それがいいことであれ、悪いことであれ、死んでしまった自分には、「それは違う!」と弁明することができないのだから。歴史上の人物でも、もしかしたらそういう人がいるかもしれない。悪い奴、ずるい奴、卑怯な奴・・・。実はそれらは全部でっちあげだったってことがあるかもしれない。

そういえば・・・。昔々、学校で習った田沼意次老中は、「賄賂政治」の代名詞として教えられた記憶がある。悪人としての評価。商人たちから賄賂を受け取り、それの多寡で政治を仕切った・・・みたいな。そう信じて疑わなかった。>教育の成果。

その人物像を180度ひっくり返して見せてくれたのがみなもと太郎先生の『風雲児たち』。この作品に登場した田沼意次、意知親子と、そのブレーンたち。蝦夷地開発、諸外国との交易、内需の拡大そのほか、田沼老中がよろうとしていた政策の魅力的なこと!

『風雲児たち』に登場する田沼意次老中は、いい人です。田沼老中を蹴落とし、そのあと老中の座について、田沼政治をことごとく否定した松平定信老中は、“世間知らずのおぼっちゃま”として描かれています。面白いですよ。

『白河の清きに魚も住みかねて もとの濁りの田沼恋しき』
どちらが正しいのか。どちらが悪いのか。物事は一方的に肯定できること、否定出来ることはそれほど多くはない。


・・・なんにせよ、死者を冒涜するようなことはしてはいけない。『死人に口なし』それをいいことに、我が身の保身をはかってはいけない。

ものの見方を改めて気づかせてくれた東野圭吾氏著作『悪意』に感謝。



gonbe5515




by starforestspring | 2017-05-14 20:15 | | Comments(0)


タベリストgonbe     よしなしごとつづり


by starforestspring

プロフィールを見る
画像一覧

検索

最新のコメント

今日も今日とて、みね子に..
by starforestspring at 18:41
やっぱり、そうですよね。..
by ハリソン君 at 00:03
marrellaさんこん..
by starforestspring at 11:19
gonbeさん、野球..
by marrella at 22:24
おっしゃるとおり、出たと..
by starforestspring at 18:27
ドイツ人カップルの回、よ..
by ハリソン君 at 05:13
>ハリソン君 ご心配を..
by starforestspring at 08:52
何か気の利いた言葉をお掛..
by ハリソン君 at 23:07

カテゴリ

全体
雑感
それでいいのか日本人
京都
映画・ドラマ

お酒の話
思い出
多部未華子さん
サロメ計画『サロメ』
八尋計画『私を離さないで』
連続テレビ小説『つばさ』
映画『あやしい彼女』
 
太宰治さん
川原泉さん
永六輔さん
 
男と女その摩訶不思議な関係
世界の中心で、愛をさけぶ
白夜行
連続テレビ小説 マッサン
連続テレビ小説 カーネーション
連続テレビ小説 あまちゃん
  
ブラジルワールドカップ
ディズニーランド
音楽
僕のマンガカタログ
時事
食べものについて
美術
USJ

Link

記事ランキング

画像一覧

以前の記事

2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月

ブログパーツ