日本経済活性化への一提言

柿食えば鐘がなるなり法隆寺 それにつけても金のほしさよ

秋の野に人まつ虫の声すなり それにつけても金のほしさよ

ひとり寝る床は草葉にあらねども それにつけても金のほしさよ

「それにつけても金のほしさよ」
上の句がどんなのであっても、それなりの歌になってしむ無敵の下の句。



それにつけても・・
常々思っていたことなのだが、最近の若いモンは、車というものに魅力を感じなくなってるヤツが多いように見受けられる。これだけモノがあふれてる現代で、車にこだわる若者が減っていってるのは、当然のことなのかもしれない。移動の為の一手段と割り切ってしまえば、燃費や居住性を第一に考えるだろうから、ハイオクや2シーター、4人乗りですけど後席に座るのはあきらめてください・・なんていう車たちは、購入リストからはずれて当然だろう。

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私が初めて買った車は箱スカと呼ばれたニッサンスカイライン2000GTだった。・・・って書くと、同世代か、それ以上の世代の方々からは「オォ~」というため息にも似た声がもれてくると思うのだけど、タネを明かせば、会社の先輩が車を買い換えるとき、下取りしてもらえなかったその車を、私に10万で売りつけただけ。カセットじゃなく8トラ、クラッチはしょうもないだじゃれのようにスベりまくり、タイヤはほとんどスリックタイヤ。

小さいながらも自動車整備工場を経営していた友人のところに持っていって、不具合の修理を頼んだら「gonbeさん、この車、10万は高すぎです。1万か2万、いや引き取ってあげるだけ親切ってくらいのもんですよ」と、あきれられた代物だった。

でも、私はGT-Rのほうの伝説は知っていたし、それまで持ったことがなかったマイカーを持つことのほうの喜びが勝って、「1万か2万、いや引き取ってあげるだけ親切」なオンボロでも、10万を出したことを不思議に後悔しなかった。

昭和50年代も後半になっていた当時は、箱スカの販売が終了して10年以上経っており、ケンメリやジャパンも、新車販売のステージから降りていたころ。それでも箱スカは、根強い人気があった。オンボロでも、金食い車でも、箱スカは自分自身と同じだった。


セリカハッチバック、カローラレビン、ソアラ・・。
私の友人たちには、それぞれ好きな車があり、その車でなければならない理由があった。私たちにとって車は単なる移動の為の一手段ではなかった。ファッションであり、財産であり、相棒であり、自分をわかってもらうための表現方法のひとつだった。ローレルやクラウンは「あんなオッサンくさい車・・・」 と、はなから対象外だった。フェアレディを見かけると憧れの視線を送り、シティのデザインの斬新さに感嘆し、シビックの小気味よさにワクワクし、サバンナのじゃじゃ馬ぶりが大好きだった。

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話は少しそれるが・・・
最近街を走ってると、昔私たちが持っていた、“車を運転してる人とその車との一定の関係性” というものが通用しなくなってきていることに気づく。私たちが国道や山間道路をブイブイ言わせていたころ、軽四に乗ってトロトロ走ってる人は近くの農家のおじさんか、あるいは免許をとりたての奥様がただった。ゼットやシルビアには、若い兄ちゃんが横に女のコを乗せて走っていたものだし、ブルーバードやギャランは会社勤めのオジサンたちのものだった。クラウン、ローレルは会社社長や役員さんがエヘンプイと乗るものだったし、ベンツには、ほぼ間違いなくそのスジの人が乗っているので、見かけたら旋回回避がお約束だった。そしてプレジデントやセンチュリーを運転してるのは、白い手袋をはめたお抱え運転手さんと決まっていた。


それが最近はめちゃくちゃ。スポーツカーに乗ってるのはナイスミドルのオジサンってことが多いし、軽四は奥様がたの乗り物とは限らない。セルシオやシーマから降りてくるのが若いお兄ちゃんだったり、時には若葉マークがついてたりする。ベンツだ!と身構えたら、おばあさんが顎を突き出して運転してるし・・・もうなにがなんだか。

早朝の国道や、人気のない山間道路で、ゼットやスカイラインを見かけたら、一緒に遊びたくて追いかけ回していたものだ。先日、私の車の後ろにぴったり鼻を寄せてくるのがいたから「遊びたいんやったら、つきあうでえ」と、S字に突っ込んだら、あっという間にバックミラーから見えなくなるし・・・がっかりだよ。後ろからパッシングしたら・・とか、前の車にぴったりくっついたら・・とか、赤信号で止まってる時に、隣で空ぶかしを繰り返したら・・とか、そういう行為の意味をわかってる人はもう希少種なんだろう。かつて「運転の醍醐味は山道の上り下りですわ」と、車の話になるごとに吹聴して回った身には寂しい限りだ。


若者の車離れは、大きくいえば、日本経済の損失ではないかと思う。「あのクルマがほしい」「あれを買って○○ちゃんを横にのせて・・ムフフ」という願望を叶えるために、かつての若者は額に汗して働いたものだ。だからこそ、夢が実現したときの喜びはひとかたならぬものだったし、その成功体験が次の目標に向かうブースターエンジンにもなったのだ。

当時のトヨタは、「いつかはクラウン」という、実に素晴らしい、クラウンというクルマをこれ以上ない表現で広告に載せ、多くの若者を仕事に向かわせた。それが今や「いつでもクラウン」なのだもの。ガッカリだ。

EUでは電気自動車製造への舵が切られたという記事を昨日の新聞で読んだ。地球の未来に暗雲が漂ってくることがあきらかな今、自動車メーカーとして環境に寄与する車作りは至上命題だろう。しかし同時にメーカーさんたちにお願いしたい。若者の目標となりうる魅力的なクルマづくりにいそしんでいただけないだろうか。若者が車にうつつをぬかすようになると、きっと世の中、明るく元気になるに違いないのだ。


お願いします。


gonbe5515





by starforestspring | 2017-09-15 11:39 | 雑感 | Comments(2)
Commented by marrella at 2017-09-16 14:00 x
”箱スカ”、懐かしいですね。昔、友人が箱スカを5万円で買いました。ピストンがボンネットを突き破るという壮絶な最期を遂げました。

私の初めての車は”プアマンズ BMW”、いすゞジェミニでした。父親がいすゞのディーラーに勤務していたので、半分親に買ってもらったようなものでした。流石にオペル・カデット、そのハンドリングは当時の日本車とは一線を画していました。友人の車を運転すると、ぐにゃぐにゃのステアリングに閉口しました。直進性も全然違ってました。

当時、車を運転する事自体が一つのレジャーでした。単なる移動手段ではなく、目的地もなく車を転がす事が楽しかった。

息子が車を買いましたが、通勤手段に使うだけで暇な時はスマホでゲームばかりしています。運転自体が楽しくなるような車を是非とも開発して欲しいものです。

Commented by starforestspring at 2017-09-16 19:51
趣味:ドライブ
昔の若者に、こういうヤツは多かったと思います。

いすずは、面白い車を作ってましたよね。
一度運転させてもらったことがあるんですが(117)なかなかのクセモノだったと記憶しています。

今はスバルにぞっこんですが、あと半年ほどでお別れする予定。そのあとどうなるか未定なのですが・・・。心に秘めた希望はあるんですよね。

古~い古~い車に乗りたいと思っています。


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