『湯を沸かすほどの熱い愛』

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「最初から家族なんじゃない。少しずつ家族になっていくんだ」という、誰かさんの言葉を思い出した映画。#ちなみにこの言葉、いろんなアレンジが可能な便利な言葉。お好きな方はお試し下さい。

君江さんは、このあと一浩と一緒に安澄と鮎子を育てていくんだろうし、拓海はやがて安澄と一緒になり、銭湯を継ぐんだろう。ひょんなことで縁を持った人たちが、同じ屋根の下で“家族になって”暮らしていく。それをとりもったのがお母ちゃん双葉。

安澄がなぜ手話を習得しているのか、なぜ毎年同じ日に高足カニが送られてくるのか、そのお礼の返事を書くのが安澄と決まってるのはなぜか、双葉が君江の横っ面をいきなり張り飛ばすのは?それらの疑問はちゃんと本編で解決される。そして疑問が解けると同時に思わずウルッとしてしまう。(手話の部分は泣いたなあ)

葬儀が始まるシーンまでは私、「この映画は“素晴らしい”に分類しよう」と思ってたんですが、映画が始まって2時間と1分。『湯を沸かすほどの熱い愛』というタイトルが出たあとのいかにも映画的な手法で表現される、家族みんなの双葉の送り方は・・・いや、それはだめでしょう。

気持ちはわかる、いやわからないでもない。百歩譲ってわかるとしても、気持ちよさげにお湯につかってたらダメでしょう。お母ちゃんの熱い愛に包まれてる・・・そう言いたいのだとしたら、それは表現方法を間違えてると私は思う。私なら、なんともいえぬ申し訳なさと居心地の悪さを感じてしまってあのお風呂には入れない。だいたい映画の中での双葉の愛の表現(とった行動)は、決して“熱い”じゃなかった。あえて表現するなら“温かい”が適切だと思うぞ。


今まで誰もみたこのとのないラストを作りたかったのか?
それとも“ラストシーンのアイデア”がまずひらめいて、それに惚れ込んで(麻雀でいうところの“手牌に惚れる”ってやつ)そのラストに向かって脚本を書き進めたんじゃないか?そんなふうにまで思ってしまう。

双葉が安澄に小さい頃から手話を習わせた理由がわかったとき、双葉の心持ちを想像して涙があふれてきて困った。それから鮎子が誕生日にアパートの前で母親を待ち続け、双葉に抱き起こされたときお漏らしをしてしまうところ、「トイレはどうしてたんだ?」という私の心に浮かんだ疑問に対する答えをすぐさま提示してくれたその演出に「お見それしましたと頭を下げましたよ私は。


それなのに・・・最後の最後でうっちゃられてしまった。惜しい、実に惜しい。
「なにもそんなことで・・・」とおっしゃる方はもちろんおられましょうが、私は生理的にあのラストは受け入れられません。


宮沢りえさん、お見事でした。叱られるかもしれませんが、ベッドの上での演技には圧倒されました。
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杉咲花さんもよくがんばった。教室のあのシーン、息をするのを忘れてしまうほどびっくりしました。

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オダギリジョーさんは、なんかこういう役ばっかりやらされてませんか?
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駿河太郎さん、これまで見たなかで、一番の適役だったと思います。
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伊東蒼ちゃん、アパートの前で母親を待つシーンと翌朝の朝食でのみんなへの挨拶は性格俳優並みでした。どうして朝からしゃぶしゃぶが出て来たのか、その理由は教えてもらったかな?
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しつこいですが、惜しい映画でした。
いや、実に。



gonbe5515







by starforestspring | 2017-05-09 17:53 | 映画・ドラマ | Comments(0)


タベリストgonbe     よしなしごとつづり


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